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観ました、「ゼロの焦点」

壮絶なる松本清張の世界でございます。この、常に時代背景を反映した陰鬱かつ人間のエゴを深くえぐる作風は大変お気に入りで、「点と線」「黒川の手帳」「砂の器」「張り込み」「鬼畜」等などどれも大好きheart02 なのですが、「ゼロの焦点」は原作は読んでおりません。 

基本原作を読んでしまった「ノベライズ映画化作品」は観ませんの。原作には勝てないだろうという先入観で物語に入り込めませんのdash 「ゼロの焦点」、未読で良かった、と思える映画の見事な仕上がりでした。

Photo_2広末涼子・中谷美紀・木村多江。美女三人が繰り広げる、雪は降り続け日本海の荒波荒れ狂う寒くて寂しい金沢、昭和33年の東北の地を舞台にしたサスペンス・・・テンションあがります。雪国の連続殺人スペクタクル! 

禎子(広末涼子)は、会社員の憲一(西島秀俊)とお見合いをし、双方惹かれ会いめでたく成婚。「カシャッ」と記念撮影でのカメラのシャッター音、焦点は艶やかに白無垢を着飾り花嫁となった禎子と横に立つ憲一。 

しかし、憲一は禎子とのわずか七日間の結婚生活を経て失踪してしまいます。金沢へ出張すると言い、禎子を残して旅立つ憲一。しかし戻るはずの日、夫は戻らない。私物も全て送って来ているのに数日過ぎてもまだ戻らない。夫の私物の本にはさんであった謎の二枚の写真。不振に思った禎子は、1人金沢へ旅立ちます。真実を知るために・・・。 

憲一の、不気味な味わいの上司に本田博太郎、禎子と一緒に真実をさぐる憲一の同僚に野間口徹、憲一の兄に杉本哲太、そして憲一の失踪の真実の鍵となる屋敷の家主「室田耐火煉瓦株式会社」の社長に鹿賀丈史。 

「室田耐火煉瓦株式会社」の登場により、社長夫人である佐知子(中谷美紀)・「室田耐火煉瓦株式会社」の従業員久子(木村多江)が登場します。二人の女性の秘められた過去と、憲一の失踪の関係とは・・・夫の過去を探る禎子は衝撃の真実を知ることになる・・・。 

犬童一心監督作品ということで観ておこうと思い映画館に足を運びましたが、大正解sign03 大きなスクリーンで観ないと勿体ない作品です。金沢の美しい雪景色、昭和33年を再現した街並にSLや旧車、レトロな美女たちのファッション、迫力あるサスペンスのミステリアスな場面の数々・・・スクリーンに引き込まれて長い上映時間はあっという間!!!中島みゆきの凄みある歌声が余韻に気持ちよいです。

この時代の女性像を通して、底力ある「女性の強さ」が描かれていると思いました。真実を探るうちに逞しくなっていく禎子。悲しいこの時代の女性の真実。男性の存在感が希薄になってしまっている仕上がりですが、やはり松本清帳らしく悲劇の根本は時代情勢の在り方と人間のエゴイズムなのです。

そして犬童監督の色彩は綺麗で艶やかheart04 古い時代を背景としたこの作品もやはりどこか粋なかんじの配色や美術でした。

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コメント

ヤマトさん、こんにちは^^
TB、ありがとうございましたm(__)m

底力ある「女性の強さ」、
ヤマトさんにはボチボチ備わりましたか(笑)?
体型は華奢な感じがしますが、心は鋼入り?!

実は金沢には3年半ほど住んだことがありまして、
綺麗な街ですが、北陸特有のどんよりとした天候は
さすがに長くは住めませんでした(汗)

この映画、3人3様の人物像でしたが、
一様に線の細さは否めなかったようです。
結局僕には薄幸な木村多江の演技に1票でした(笑)

そうそうここにコメントしていいのかどうかわかりませんが、
ぼちぼちハッピー・ウェディングですか?
お祝い、贈らなきゃですね!

投稿: cyaz | 2009年12月 9日 (水) 12時26分

cyazさん、こんにちはhappy01

女性の強さ・・・
いやー、まだまだです、
甘やかされてきた末っ子なんで、
まだまだ強い女性というより我侭ばかりの子供ですdash

三年もいらしたんですか!
東北地方は・・・そうですね、
旅するなら憧れますが、住むとなると・・・sweat02
スカッと晴れた暖かい島国になら永住するけど。

そう!!!
演技としては、中谷美紀が評価されるかな・・・
というかんじですが、
木村多江!!!実に美しい散り方、
あの強烈な潔さにとても女性の強さをかんじました。

それにしてもあれ?
あれれ?私結婚してもう1年過ぎましたよribbon
禎子の失った夢・・・。
私は大切にしないとなあup

投稿: ヤマト | 2009年12月 9日 (水) 12時41分

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