観ました、「モテキ」
いわゆる、動物全般のあの本能は子孫を残したいという理由のその本能により両者あらゆる意味でより良い異性を求める、しかし理性や感情のある人間はそう単純にはいかない一味違うのだ。
なんかはじめからおわりまでチャラチャラしてる映画みたいな印象があって、原作にもその印象はあり、連ドラ時代にもその印象はあり、興味なかった、でもダンナサマがDVDを借りてきてくれたので観賞。
観はじめて数十分で自分に対し食わず嫌い禁止令発動。ネット用語で言う「リア充」とは対極に位置する人間、幸世(森山未來)が主人公なので、そう一筋縄ではいかないっていうか、結果すっごく良かった!偏見だったよ、嗚呼単純な人間と呼ぶならそう呼んでくれ、アタシ偏見抱いていたよ!あと音楽ね、この映画は音楽の良さが50%だと思う、懐メロ満載、岡村靖幸様全面リスペクトっぽいところが個人的にどうにも好き!
今も昔も若者の世界では、音楽業界とかテレビ業界とかそういったカテゴリーにコネクションをもつことを恰好良いとされている。その種の職種をもつ人間との人脈が豊富なほど貴重な人物とされる。
間違っても金属をメッキ加工したり食品を冷凍保存したりこわれた備品を直したり珍しい遺跡を探し求めたりアトラクションで大きな乗り物を動かすことをを日常としたり、そういった業種の人たちよりは横文字が並んで並んで目がしばしばするあの類の業界での人脈がほしい。
加えて容姿の問題、コミュニケーションスキルの問題、言わずともがな知的財産やユーモアセンスの問題、もう何もかも欲しいの!だってアタシが生まれたのこの先進国日本!どうやって明日生き延びるかなんてしらんぞなな国なの!アタシ本当に本当に全部欲しいの!
今はチョ~不景気なので、この日本でも明日死ぬか生きるかって人も多く存在すると思いますが、この映画はそういった人間向けでもなければそういった人間も存在しません。そこにあるのはただただ若者の残酷なヒエラルキー。
べつにいいと思うんだけどねー。ミュージャンとか雑誌ライターとか音楽業界関連とかじゃなくても、人形技師とか彫刻家とか絵本作家とか、いろいろ職業あるじゃん。でも主人公幸世はあくまでもキラキラしていて目立って可愛い子とつきあって人生薔薇色羨望眼差し炸裂希望なのでいろんな職業が却下される。
年若い人間の憧れっていうことはそういうことだ。都新のクラブでいつでもVIP席に顔パスで案内されることだ。熱帯魚がひらひらする隠れ家的バーを電話一本その名前でチャージできることだ。顔だ名刺だ使う用語だ!
しかし音楽なくしてどうしようか。音楽を継続し発掘し魅了してくれる音楽業界の人達は神と言えるのは自分たちの世代にはもうどうしようもない。逆らえないことは確か。
原作は読んでいませんが、監督さんや脚本家さん制作サイドは、若者独特のアレな世界を嘲笑しているように思えるほど、主人公幸世の思いはただただヒエラルキーの上の上のほうを目指して地味に密かにあらゆる名曲を通して悶々とし爆発し暴走し観る者を魅了するのであった。
感想は以下、長くなるから簡潔にまとめます。
①.主人公幸世の、みゆき(長澤まさみ)に対する真摯な思いは良い!あっちになびいても こっちになびいても良い「モテキ」であるのに、いろいろ間違ったとはいえ一人だけを想い続けた幸世はなんかこころが綺麗。
②.るみ子(麻生久美子)の「あたし重い?重いなんて言わないで、いろいろ勉強するから、幸世くんの好きなもの勉強するから」みたいに泣いて叫ぶシーン・・・流石大女優さん唯一ここで泣いた。誰もが愛されようと正直な気持ちを抑えて「軽~くふわふわと」ふるまっている。でも皆正体はるみ子さん。こんなに正直で直球で体当たりな女性、すてきすぎる。
③.恐ろしく子持ち女性に冷たいこの国で、唯一登場する「シングルマザー」の女性、愛(仲里依紗)。再婚相手が見つかるまでは水商売もしかたない。正直誰でもいいから再婚して自分のこといろいろと助けてほしい。これが現実。ここ重要。
④.真木よう子はやっぱりここでも強い女子。「SP」でそのポジションを確立?編集関係の女子はお洒落とか男とか言ってる暇ないって体現、仕事に生きていて恰好よい。幸世を叱咤しながらもなんか優しい。
⑤.リリーさん・・・やっぱりこういった役が最適・・・でもやっぱり好き・・・すごい存在感。
⑥.エンディングテーマが「今夜はブギー・バック (smooth rap)スチャダラパー featuring 小沢健二」。筆者が今も愛してやまない曲。昔の曲は本当にいい。この映画の尊敬すべきところ、本当に昔の良い曲ばかり。小沢様の立ち位置が幸世てのがイカス、スチャダラはバリバリ健在!
⑦DVDでの観賞でしたが、チャプターが全部懐メロ!懐メロ良い!ACOに橘にYUKIに靖幸最高!
・・・終わります。
| 固定リンク
« つまらないおとな | トップページ | 解雇 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「ごめんね青春!」⑧~妖怪さきのばし!~(2014.12.07)
- 「ごめんね青春!」⑦~最大限の努力してるんです!横から口はさまないで下さい!~(2014.11.25)
- 「ごめんね青春!」⑥~じゃあみしまるライス食べるら!~(2014.11.25)
- 「ごめんね青春!」⑤~それぼくのプロフィールだよ!!!~(2014.11.16)
コメント
ヤマト様、こんばんは。
えーっ、テレビドラマ版・・・見てないのでございますか?
バクバク鳴ってる鼓動 旅の始まりの合図さ
これから待ってる世界 僕の胸は躍らされる
あーっ・・・今夜もモテキが始るのか・・・
すげえ・・・楽しみ・・・という気分を
ヤマト様と共有していなかったなんて・・・。
とても残念な気分でございますよ。
今からでもおそくないですぞ~。
投稿: キッド | 2012年5月24日 (木) 04時09分
キッドさん、こんばんは〜♪♪
コメ大変遅くなってすみません、
携帯から失礼致します!
全体改行おかしかったらすみません。
現在原因不明の熱が続いており、絶え間なく
骨と肉がミシミシと痛むので
ネットの無い実家で静養中です。
といっても娘も一緒なので、
静養もクソもないのですが。
あら失礼。クソだなんて。
そんな最中、今日美容院で
カラーリングしてきたんです。フラフラしながら。
月曜日の昼だしガラガラ、
担当の美容師は珍しくホスト風イケメン男子。
にもかかわらずもう美容師さん、
死人の髪染めてるみたいな構図。
ぐったりして口もきけないし頭垂直にならないし。
そんなおり、唯一ヤマトは自分でも驚くほどに
俊敏な動きをしました。
寝ぼけて、がしっと片手を
まっすぐに伸ばし、何かを掴んだのです。
訳:夢の中で娘が口から大量に
食べかけのごはんをボロンしたので、
それをキャッチしようとしたの。
美容師さん一同ドン引きですわ。奇行の原因を説明するも、
なんか面倒になって途中でやめる始末。
残る気まずい雰囲気。静まる店内。
モテキ連ドラ版、
自宅に帰ったらレンタルでバッチリ見ます!!
たーのーしみぃ〜フゥー!
投稿: ヤマト | 2012年5月28日 (月) 20時54分