生意気にも三木聡さんを語ります。シティボーイズのライブに一度も行ったことのないおまえが語るか(@Д@)!!!なのですが、ここで語るのは映画監督としての三木聡さんです。
「ダメジン」「図鑑に載ってない虫」「転々」に共通するのはロードムービーの要素です。「ダメジン」は皆様割と一箇所に生息していますが、ロードムービー的なモチーフで構成されていると思うのです。
そして、どの作品も「人間の心の綺麗な部分」が扱われております。切ないのです。洗礼された笑いの中の切なさなので、ただ切ないだけではないのです、すごく懐かしくてなんか新しい切なさ。大人なのに子供。大人だからって本当は皆忘れていないこと・・・なんていうか「なんとなく一緒にいたい、仲間でいたい、別れたくない」あの感じです。
個人的に言うとワタクシは会社の仲間にはこの感情は抱いておりませんがバイト先の仲間にはこの感情を抱いております。それは何ていうか「感覚」であり言葉では説明できない感情なのです。
「イン・ザ・プール」「亀は以外に速く泳ぐ」、どちらも修練された知的な笑いのセンスが散りばめられた素敵な作品でしたが、冒頭に上げた3作にある切なさはありません。「図鑑に載ってない虫」ですが・・・頑張って「なんとなく一緒にいたい、仲間でいたい、別れたくない」あの感じ、を言葉に表現してみると・・・
夏休み、おばあちゃんのおうちに遊びに行って、そこの周辺の子供たちと少し仲良くなって、何日か一緒に遊んで過ごす。夏も終わり、さあ、電車いくつか乗り継いで3時間かけておうちに帰るよ、バイバイ言いなさい、ってママに言われて、それがどうしてもイヤで帰る時間になったらどこかに隠れちゃいたい・・・そういった感覚を思い出して頂いて、そのかんじです。
すごく長くなったのででストーリーおおざっぱにざっとすごく簡単に書くと、ルポライターである主人公(伊勢谷友介さん)が上司(水野美紀さん)に取材を命じられる。「死にモドキ」と呼ばれる、死んでまた生き返る飲料だか食物だかを探し当てて解明するという、ご自分の生死と、実はヤクザが絡んでいる危険な取材です。上司に借金もある主人公は断る理由もなく、アルコール中毒でオルゴール職人の自由人エンドー(松尾スズキさん)を連れて「死にモドキ」を探しに旅に出るのです。
サヨコ(菊地凛子さん)が、SMクラブに勤務していたがSMクラブが廃業になり、この旅に途中参加。目玉のおじさん(岩松了さん)が、ヤクザを辞めたくなりあっさり辞めてこの旅に途中参加。その弟分であるちょろり(ふせえりさん、今回は男役)が目玉のおじさんを慕って途中参加。旅は合計5人での旅になります。皆で「死にモドキ」を探すのです。
こんなかんじのストーリーですが、何が切ないかって、「死にモドキ」が見つかった時点で旅は終了なわけです。夏の短い間、何日も一緒に過ごした人たちの別れです。夏が終わるだけでも切ないのに、もうこれは心がギュウギュウ悲鳴をあげる切なさです(Φ▲Φ)
もつ煮込み屋でなんとなく集まって飲み会・・・海の家でみんなで過ごしてバーベキューとか・・・コンクリートにエンドーが残した足跡を見て主人公が泣く・・・
「ベタベタしないけど仲間だしなんとなく皆好き、な感覚」もうたまらないのです。「ダメジン」もそうでしたが、離れ離れになっちゃうのかな・・・と切なくなるもなんとなくまた皆元に戻る・・・ってオチ書いちゃったよ、大いに笑わせてくれてホロリと泣かせてくれる。ちょっとこんなに面白い映画はなかなか無いよ。
この映画、ダメって言う人多いと思いますが、なんていうか、何かの方法を使ってその長年付き合ってきたご自分の感受性を包丁を研ぐかの如く丹念に研ぎ澄ましてまた観て下さいと言いたい。まあ人それぞれ何をどう感じようと全く自由だから全く強制しないしダメならダメで全然構いませんけれど。DVD返したくないなぁ(買え!!!)。
☆★今日の素敵なお言葉★☆
人生とは出会いであり、
その招待は二度と繰り返されることはない。
ハンス・カロッサ
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